健康診断結果の見方。コレステロールの正常値・異常値とは

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895_1血液検査の結果の用紙を受け取り、家でゆっくりと結果を見直した時に自分の結果が良かったのか悪かったのかとモヤモヤと気になった経験はありませんか?

全体的な結果として自分の健康状態がランクで表示されていたり、総評が設けられていますが、一つ一つの数字に対してのコメントが記載されていることはありません。

自分の健康管理を行うためにも、健康診断の結果をしっかりと把握しておかなければ意味がありませんので、自分でもある程度の結果を読めるようにしておきたいものです。
それでは健康診断の結果についてどのように分析していけば良いのか、解説していきます。

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健康診断結果の見方

895_2血液検査の結果は以下のように大まかに分類されています。

項目は医療用の略語で表すことができ、正式名称に並んで表記されていることがほとんどです。

この医療略語は主に医療従事者が検査値を読み取るときに使われています。

1.血液の成分を見る項目

・赤血球(RBC)
・血色素(Hb)
・ヘマトクリット(Ht)
・白血球(WBC)
・血小板(PLT)

2.血中の脂質を見る項目

・総コレステロール(TC)
・HDLコレステロール(HDL-C)
・LDLコレステロール(LDL-C)
・中性脂肪(TG)

3.肝機能を見る項目

・総タンパク(TP)
・アルブミン(Alb)
・AST(GOT)
・ALT(GPT)
・γ-GTP

コレステロールの正常値、異常値はどのくらい?

健康診断結果で用いられる血液検査の基準値は「日本人間ドック協会」のガイドラインを基準としているため、どの医療機関でもほぼ同じです。脂質系の検査の項目についてのそれぞれの基準値は以下のようになっています。

1.総コレステロール(TC)

増えすぎると動脈硬化を進め心筋梗塞などに繋がります。
高値:家族性高血圧 動脈硬化 脂質代謝異常
低値:栄養吸収障害 肝硬変

895_4【基準範囲】140〜199mg/dL
【要注意】200 ~259mg/dL
【異常】139mg/dL以下、260mg/dL以上

  

2.HDLコレステロール(HDL-C)

善玉コレステロールと呼ばれ、悪玉コレステロール(LDL-C)を回収します。低すぎると動脈硬化を進行させるLDL-Cを増やしてしまうので注意が必要です。

【基準範囲】40〜119mg/dL
【要注意】30〜39mg/dL
【異常】29mg/dL以下

3.LDLコレステロール(LDL-C)

悪玉コレステロールと呼ばれ、多くなると血管内に蓄積され動脈硬化を進行させて心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険性を高めるため高値の場合は注意しましょう。

【基準範囲】60〜119mg/dL
【要注意】120〜179mg/dL
【異常】180mg/dL以上

4.中性脂肪(TG)

体内で最も多い脂肪で、糖質がエネルギーとして変化したものです。高すぎると生活習慣病の原因となってしまうのでもちろん良くないのですが、体温を保ったり内臓を保護する大切な役割をしているので低すぎてもいけません。
高値:動脈硬化
低値:低βリポたんぱく血症 低栄養

【基準範囲】30〜149mg/dL
【要注意】150 ~399mg/dL
【異常】29mg/dL以下、400mg/dL以下

総合評価の意味

総合評価はコレステロールに関しての項目だけではなく以下のような小項目の結果を踏まえて行われます。

895_5・糖代謝系
・血球系
・腎臓系
・肝機能系

基準値から判断する判定区分は各医療機関や自治体によってかなり異なることが多く、大体「正常」と「異常あり」に大きく分けられます。

異常ありと判断された場合は状態によりさらに細かく分かれます。

  • 要経過観察
  • 要再検査
  • 要精密検査 など

アルファベットを用いてAランク、Bランクのようにわかりやすく判定している病院もあります。大体が4〜8段階ですが、規定があるわけではないので健康診断を行っている機関それぞれに評価の仕方は委ねられています。

この総合評価から「現状維持で良いのか」「治療を始めるべきなのか」という自分がこれからどうするべきであるかということがわかるようになります。

他の値はどのような意味がある?

コレステロール値と大きく関係している項目としては中性脂肪(TG)が挙げられます。血中の中性脂肪が増えるとHDLコレステロールが減少し、LDLコレステロールが増加します。

そしてアディポネクチンという、内臓脂肪細胞で作られる「超善玉物質」と呼ばれ中性脂肪を減少させる物質も減ってしまうため、中性脂肪が増加しやすくなります。また、中性脂肪が増えることにより「超悪玉コレステロール」と呼ばれるレムナントという小型のコレステロールが増えて血管壁に溜まり、動脈硬化を進行させてしまうのです。

中性脂肪が増えてしまうと、皮下脂肪や内臓脂肪が増えるだけではなく、LDLコレステロールの増加や動脈硬化、脂肪肝などさまざまなリスクを増加させてしまいます。適正な中性脂肪の値を保つことは、コレステロール値を安定させることにも繋がるのです。

生活のアドバイス

健康診断の結果を受け取ってから、その後どのように自分が行動するべきなのか段階別に解説します。

正常:「特に問題となる異常は見られません」

全く問題ありません。現在の健康状態を維持して加齢とともに起きてくる問題に備えて食生活や運動習慣に気を付けて生活をしましょう。

要経過観察・要再検査:「薬を投与する必要はありませんが、日常生活の改善が必要です。3〜6ヶ月後に再検査を受けましょう。」

異常が認められ、経過を観察する必要があります。生活習慣を改善し、自覚症状がなくても期間をおいてから再検査を受けましょう。

要精密検査「検査結果が本当に異常であるか、後日さらに詳しく検査を行い病気の有無を確認します。」

検査項目に異常が見られても、他の検査項目と比較すると病気があるとは結論を出せない状態です。

検査時に異物が混入したり、食事の影響を受けやすい項目の場合は、特別に値が変化している可能性もあるため再検査を行います。

病気が進行してしまう場合があるので、早めに精密検査を受けるようにしましょう。

精密検査を受けても同じように結果に異常が見られた場合には、専門分野の医師にかかりアドバイスを受ける必要があります。主治医の指導のもと病気の経過を見ながらコントロールを行い、悪化しないように日常生活の過ごし方を改善していきましょう。進行具合によっては投薬治療が開始される場合があります。

結論

895_7健康診断の結果において、その項目が何を指すのか、略語はどのように書くのか、基準範囲はどのくらいかということを把握しておくと自分で結果を読むことができるようになります。ある程度自分で見ることができると、異常値があったときに自分の身体がどのような状態にあるのかある程度理解ができるというのもメリットです。

コレステロールには3つの項目があり、それぞれが示す値の意味も違いました。中性脂肪値との関連性も含めて正しく理解をしていれば、異常があったときでも慌てずに対処できるでしょう。

そして健康診断の結果を受け取ったときには総合評価を必ず確認し、自分の健康状態がどの段階であるかをまず知る必要があります。その結果を受けて必要であれば必ず再検査を受け、場合によっては医師による専門的な治療を受けなくてはなりません。

病気は1日でも早く見つけて治療を開始することが解決への一番の近道です。異常が見つかったとしても結果から目をそらさずに、「健康診断を受けたことで早期発見ができた」と前向きに考えてみましょう。

以上、コレステロールについての項目を中心として健康診断結果の見方を解説しました。数値や基準範囲の持つ意味をしっかりと理解し、ある程度自分で結果を読むことができれば健康管理をする上でとても役に立つことでしょう。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。