悪玉コレステロールを下げる漢方薬の効果と副作用の一覧

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コレステロール治療の漢方薬コレステロール値が高く、まだ投薬治療は必要じゃないけれども対策をしたい・・・そんなときは漢方の利用も一つの手です。

漢方は比較的副作用が少ないため、漢方専門医のいる病院などではコレステロール値を下げるために処方されることもあります。またドラッグストアなどでも購入することができるため、案外気軽に利用することができます。コレステロール値を下げる漢方にはどのようなものがあるのでしょうか?

この記事では漢方薬のメリットや、使い始めるタイミングなどについて解説をし、実際に悪玉コレステロールを下げるためによく使われる漢方薬をまとめていきます。

コレステロールの漢方薬を使うのはどんな時?

漢方薬は医薬品の一種ですが、東洋医学に基づいて処方されるものです。西洋医学は、主に症状に対しての作用を目的としますが、東洋医学は体全体の調子を整えることで病気を治していくというのが大きな違いです。

漢方薬は副作用がないと認知されていますが、これは副作用という概念がないためです。漢方薬によって体に異変が現れた場合は、診断ミスや投薬ミスというような「誤治」という言い方がされます。漢方薬に使われている天然成分は、毒を含んでいるものも存在し、使い方によっては毒性を発揮する場合もあります。

しかし、病院で処方されるいわゆる西洋薬に比べると、その副作用に当たるものが比較的頻度も少なく、程度も軽い場合がほとんどです。西洋薬を用いた治療ができない妊娠中や授乳中でも、漢方薬なら服用できるという場合も多く、西洋薬に比べると安全で安心であるということは間違いないでしょう。

コレステロールが高い人にも適した漢方薬はありますが、漢方は複数の生薬を組み合わせて作られるので、同じ漢方薬でも様々な作用を持っています。なので、1つの漢方薬で悪玉コレステロールを低下させるだけではなく、他にも様々な効果が見られるようになるのです。

漢方薬を専門的に扱う薬局もありますし、ドラッグストアで自分で選んで買うこともできるので、検診で「要治療」と言われる前に、対応することが可能なのです。漢方はじっくりと体質を改善していくので、効果もゆっくり現れます。少しでも不安を感じる人は、早めにとり入れて、コレステロールの改善に役立てましょう。

コレステロールを下げる漢方薬一覧

大柴胡湯(だいさいことう)

効果:肋骨の横から下に圧痛がみられ、上腹部に痛みなどの症状があったり、舌が乾き気味であることを目安として処方されます。脂質異常症の人だけではなく、肥満や便秘、肩こりや高血圧の症状がある人にも処方される漢方薬です。

組成:柴胡(サイコ)、黄ごん(オウゴン)、半夏(ハンゲ)、枳実(キジツ)、大黄(ダイオウ)、芍薬(シャクヤク)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)

副作用:胃の不快感、食欲不振、吐き気、腹痛、下痢

柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅこつぼれいとう)

効果:肋骨下部にハリや胸苦しさがある人に処方されます。神経の高ぶりを鎮めて、心と体の健康状態を改善し、脂質異常症や高血圧、精神的な疾患や不眠などにも用いられます。

組成:柴胡(サイコ)、竜骨( リュウコツ)、牡蛎(ボレイ)、黄ごん(オウゴン)、大黄(ダイオウ)、半夏(ハンゲ)、人参(ニンジン)、茯苓(ブクリョウ)、桂皮(ケイヒ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)

副作用:胃の不快感、食欲不振、軽い吐き気、腹痛、下痢、発疹、かゆみ

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

効果:体の熱や炎症を鎮め、体の機能を亢進する効果があります。脂質異常症以外にも、のぼせやほてり、不眠、動悸、高血圧に伴う頭痛や肩こり、めまいなどに対して適しています。

組成:黄連(オウレン)、黄ごん(オウゴン)、黄柏(オウバク)、山梔子(サンシシ)

副作用:胃の不快感、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、発疹、発赤、かゆみ

三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)

効果:黄連解毒湯と同じく、体の熱や炎症を鎮め、体の機能を亢進する効果があります。イライラや不安感、ほてり、のぼせ、便秘、高血圧の諸症状に適しています。

組成:黄連(オウレン)、黄ごん(オウゴン)、大黄(ダイオウ)

副作用:食欲不振、腹痛、下痢

結論

以上、コレステロールが高い人に適した漢方薬4種類について説明をしました。コレステロールを下げる効果を持っているものが、精神的な疾患にも効果があるというように、実に幅広い作用を持つので、驚くこともあるかと思います。

西洋薬は症状をピンポイントで治していくのに対して、漢方薬は体全体を健康的にするというのが大きく違うところですね。その分、漢方薬は効果が現れるまでに時間がかかりますので、焦らずに継続して飲み続けることが必要です。

また種類も多く適切な漢方を利用するためには漢方専門医に相談することを心がけましょう。

また、コレステロールの治療は食事と運動が一番大切です。高脂質食を控え、時間があるときは近くを散歩するなど、日常生活の中でできることをしっかりと実践していきましょう。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。