悪玉コレステロールを下げる薬の効果と副作用の一覧

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コレステロールの治療薬コレステロールを改善するためには、運動や食事など、日常生活の中でできることから見直していきますが、それだけでは改善が期待できないような場合には、コレステロールを下げる効果のある薬を用いた薬物療法が行われます。

薬を飲むと、食事や運動だけでは下がらなかった数値がスムーズにコントロールできるので、安心する一方で、薬を飲むということに抵抗がある人も多いのではないでしょうか。

今回は、コレステロールをコントロールする薬の種類や、気になる副作用などについて解説をしていきます。薬はとても便利なものですが、リスクを伴う場合もあるので、服用する際は必ず医師の指示のもと、用法・用量を守って、正しく使用しましょう。

コレステロールの薬が処方されるのはどんな時?

脂質異常症と診断されるには、まず次の3項目のいずれかが、基準値を超えていることが条件です。

  1. LDLコレステロール 140mg/dL以上
  2. HDLコレステロール 40mg/dL未満
  3. 中性脂肪  150mg/dL以上

しかし、脂質異常症と診断された場合でも、すぐに薬による治療を必要とするわけではなく、他の数値との関係やリスクを高める病気を持っているかということを総合的に判断して、服薬が必要とされた場合に投薬治療が開始されます。

つまり、健康診断で初めてコレステロールが高くなったからといって、すぐに薬を使った治療がされるわけではありません。まずは食事や運動などの生活習慣の見直しを勧められることが多いでしょう。

コレステロールを下げる薬一覧

血液中のLDLコレステロールを減らす薬

1.HMG-CoA還元酵素阻害薬
効果:LDLコレステロールは肝臓で作られますが、その時に必要となる酵素(HMG-CoA)の働きを抑え、コレステロールが過剰に作られないようにする薬です。肝臓が血中のLDLコレステロールを多くとり込むようになるので、LDLコレステロールの低下が期待されます。

主な薬剤:メバロチン、リバロ、リピトール、リポバス、クレストール

副作用:筋肉痛、脱力感、黄疸、肝機能障害、血小板減少、末梢神経障害、高血糖、糖尿病、アレルギー症状(かゆみ・発疹など)、吐き気・嘔吐、頭痛・めまい、味覚異常、健忘、抑うつ

2. 陰イオン交換樹脂薬
効果:腸で胆汁酸を吸着し、腸で再吸収されるのを防ぐ薬です。LDLコレステロールの代謝が効率的になり、LDLコレステロールが低下します。HMG-CoA還元酵素阻害薬と一緒に使われることも多いです。

主な薬剤:コレバイン

副作用:腸閉塞、アレルギー症状(かゆみ・発疹など)、吐き気・嘔吐、便秘・硬便、胃・腹部膨満感、食欲不振、腹痛、胸焼け

3. 小腸コレステロールトランスポーター阻害剤
効果:小腸からコレステロールが吸収されるのを抑制します。HMG-CoA還元酵素阻害薬と一緒に使用することで、より強力な作用を発揮します。

主な薬剤:ゼチーア

副作用:便秘、下痢、腹痛、腹部膨満感、吐き気、しびれ、脱力感、だるさ

4. プロブコール
効果:胆汁の中へコレステロールが排出されるのを促し、LDLコレステロールが合成されるのも抑制します。

主な薬剤:シンレスタール、ロレルコ

副作用:失神、筋肉痛、脱力感、アレルギー症状(発疹・かゆみ)、貧血、めまい、頭痛、下痢、軟便、吐き気・嘔吐、胸焼け、腹部膨満感、食欲不振

血液中の中性脂肪を下げる薬

1. フィブラート系薬
効果:肝臓で中性脂肪が作られるのを抑えたり、中性脂肪の分解を促進します。LDLコレステロールを下げたり、HDLコレステロールを上げる働きもあります。

主な薬剤:リピディル、トライコア、ベザリップ、リポクリン、ビノグラック

副作用:筋肉痛、筋けいれん、アレルギー症状(発疹・かゆみ)、不眠・傾眠、頭痛、めまい、腹痛、吐き気・嘔吐、食欲不振、腹部膨満感、下痢、口内炎、頻尿、脱毛、味覚異常

2. ニコチン酸製剤
効果:ビタミンの一種。肝臓で中性脂肪が作られるのを抑え、HDLコレステロールを増やす効果があります。

主な薬剤:コトモール、コレキサミン

副作用:アレルギー症状(発疹・かゆみ)、めまい、頭痛、熱感、ピリピリ感、顔面潮紅、下痢、胸焼け、腹痛、動機、脱力感、むくみ

3. EPA薬
効果:青魚に含まれる不飽和脂肪酸のEPAから作られた薬で、中性脂肪を下げたり、血液の流れを良くする効果もあります。

主な薬剤:ロトリガ、エパデール

副作用:肝機能障害、黄疸、アレルギー症状(発疹・かゆみ)、出血傾向、咳、呼吸困難、貧血、悪心、嘔吐、腹部不快感、下痢、便秘、食欲不振、口内炎、口渇、頭痛、眠気、不眠、しびれ、四肢痛、全身倦怠感、女性化乳房、ニキビ

結論

以上、LDLコレステロールを下げる薬と、中性脂肪を下げる薬の種類と副作用などについてまとめました。薬は医師から処方されるものなので、自分で選ぶことはできませんが、出された薬にどのような効果があるのかは細かな説明を受けられないことも多いです。薬の効果を確認したい時や説明を忘れてしまった時などはぜひ参考にしてみてくださいね。

基本的な治療は生活習慣の改善であり、薬はあくまでもそれをサポートするものです。自分でしっかり治したいという意識を持って、薬に頼りすぎないように気をつけましょう。

投薬治療を行っていない人は、要治療にならないよう、普段から規則正しい生活習慣を心がけて過ごしてくださいね。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。