身近なタンパク源、牛肉・豚肉・鶏肉を生かした時短コレステロール対策

1988

肉肉類は、私たちの体を作るために必要なたんぱく質の補給源となる食品です。脂質を多く含んでいて、カロリーが高く、あまり食べないほうが良いものというイメージを持たれがちですが、全く食べないというのもNG。食べ過ぎに気をつけながら適度にとり入れることが大切です。

また、お肉は部位や種類、調理法によってもカロリーが大きく変わってきます。この記事では、肉類についての概要や、忙しくて食事に気をつかっている暇がないという人にもできる、お肉料理のコレステロール対策術を解説します。

肉類ってどんな食べ物?

肉類はとても多くの種類があるのですが、この記事では私たちが普段食べる機会の多い、牛肉・豚肉・鶏肉の3種類に着目して説明をしていきます。

肉類は、種類や部位、飼育条件によって栄養価に違いはありますが、たんぱく質・脂質・鉄分・ビタミンB1を多く摂ることのできる食品です。特に内臓はビタミンやミネラルが多く含まれています。

解体してすぐは肉質がかたく、旨みもほとんどありませんが、一定期間冷却をしながら保存すると、肉は再び柔らかくなり、保存性も増して美味しくなります。普通お肉を調理する時は加熱調理をしますが、この加熱によって、たんぱく質が熱変化し、消化吸収がされやすくなります。

種類別の特徴は次のとおりです。

  • 牛肉・・・ビタミンB群、鉄分が豊富に含まれる。
  • 豚肉・・・ビタミンB1が豊富に含まれる。
  • 鶏肉・・・比較的低カロリー。ビタミンAが豊富に含まれる。

家庭で一番使われているのは鶏肉で、これと同じくらい、ハムやウインナーなどの肉加工品も使用されています。肉加工品は、塩分を添加し、保存性を高めており、生肉よりも日持ちがします。以前肉加工品についても記事を書いていますので、参考にしてみてください。

それでは、この3種の肉類について、100gあたりのカロリーや食品成分を比較してみましょう。比較がしやすいように、部位は共通してモモにしています。

  牛肉 豚肉 鶏肉
エネルギー(kcal) 246 268 200
たんぱく質(g) 18.9 18.0 16.2
脂質(g) 17.5 20.3 14.0
炭水化物(g) 0.5 0.2 0
ナトリウム(mg) 44 49 59
マグネシウム(mg) 22 21 19
鉄(mg) 1.0 0.6 0.4
亜鉛(mg) 4.0 2.2 1.6
ビタミンA(μgRAE) 0 4 39
ビタミンE(mg) 0.2 0.3 0.2
ビタミンK(μg) 6 0 53
ビタミンB1(mg) 0.09 0.7 0.07
ビタミンB2(mg) 0.20 0.18 0.18
ビタミンB12(μg) 1.2 0.3 0.4
飽和脂肪酸(g) 5.7 7.05 4.3
コレステロール(mg) 73 70 98

部位には様々なものがあるので、脂質の含有量などによってカロリーはもちろん異なってきます。脂身(鶏は皮)の多い部分はどの種類でもカロリーは高めということを知っておきましょう。

肉類とコレステロールの関係

ただ、肉類にはコレステロールが多く含まれるから、コレステロールが上がるのだと思っている方がいれば、それは誤解です。

卵1個に含まれるコレステロールの量は420mgで、これと比べると肉100gのコレステロールの量はとても少ないです。卵を食べてもコレステロールを上げることはないと言われているので、それよりも少ない肉類はさらに安全です。

肉類がコレステロールを上げる原因として考えられることは2つあります。そのうちのまず1つ目は、摂取過剰によるカロリーオーバーです。脂質の多く含まれる肉類を多く食べてしまうと、体内の中性脂肪の量が多くなります。この中性脂肪には、悪玉コレステロールを上げる働きがあります。そのため、直接ではありませんがコレステロールが上昇してしまう原因となります。

もう1つの理由としては、含まれる脂の質によるものです。脂肪を作っている脂肪酸には、大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。肉類に多く含まれるのは前者の飽和脂肪酸の方です。不飽和脂肪酸は魚や植物性の油に多く含まれています。

スーパーで売っているお肉を見てもわかるように、脂の部分は白く固まっていますよね?この脂は体の中でも、固まりやすく、血液をドロドロとさせてしまうといえばイメージがしやすいと思います。肉類に多く含まれる飽和脂肪酸には、悪玉コレステロールを上げる働きがあるのです。

コレステロールが高い人に適した肉類の摂り方

以上のことを踏まえて、コレステロールが高い人が肉類を摂るときのポイントを説明していきたいと思います。

肉の種類

牛肉・豚肉・鶏肉と3種類の食品成分を比較しましたが、比較的低カロリーなのは鶏肉です。鶏肉は脂質の含有量が少ないので、たんぱく質をしっかり摂りたい時にもオススメです。

ですが、牛肉には鉄分、豚肉にはビタミンB1が多く含まれているので、鶏肉ばかりをとれば良いというわけでもありません。栄養バランスの良い食事をするためには、色々な食品を摂取することが大切なのです。肉類を使用するなら、鶏肉を多めにしつつ、牛肉や豚肉も適度に摂り入れましょう。

1回の使用量は?

通常1回分の使用量は80~100g程度が理想的です。メイン料理で使用するときは、指の部分を除いた手のひら1枚分を目安にすると、食べ過ぎを防げるので、参考にしてみてください。

調理法は?

肉類は、調理法によってもカロリーが変わってきます。煮物なら低カロリーに、揚げ物なら高カロリーになります。コレステロールが高い人は、できるだけ揚げ物は避けましょう。どうしても食べたいときは、量を少なめ(1/3程度)にしてください。

さらに、ちょっとした工夫をすることでも、カロリーをカットすることができます。忙しい時でもできる簡単なポイントばかりなので、ぜひ実践してみてくださいね。

電子レンジを活用
一時期流行ったシリコンスチーマーをご存知でしょうか?シリコンスチーマーはとても便利で、野菜やお肉と調味料を入れて、レンジで加熱するだけで、美味しい蒸し料理を作ることができます。油を使用することもないので、簡単にヘルシーな料理が作れますよ。料理が苦手な方にもオススメです。

魚焼きグリルを活用
魚焼きグリルで焼けば、油を使わなくても焼けますし、さらに余分な油を簡単に落とすことができ、こんがりと美味しく仕上がります。特にチキンソテーやヒレ肉の固まりなど、大きいお肉を焼くときは、ぜひ使ってみてください。

鶏肉は皮をはがして調理する
鶏肉に付いている皮は、剥がすとカロリーが約半分に抑えられます。手で簡単に剥がすことができるので、これは絶対に押さえておきたいポイントです。

一度茹でてから調理する
牛肉や豚肉を使用するときは、鍋にお湯を沸かして、さっと茹でてから使用しましょう。お湯に浮いてくる白いものは全て脂ですので、その多さに驚くと思います。

結論

以上、肉類のカロリーや食品成分、コレステロールを上げる原因や、メカニズムなどについて説明をしました。肉類には、たんぱく質を始め、色々な栄養素が含まれているので、適度な量を守りながら上手な食べ方をしていただければと思います。

肉類は家庭での使用頻度も高いため、とり入れ方をマスターすることが、コレステロールを管理するための重要なポイントです。簡単にできるコツを紹介しましたので、肉料理を作るときには是非参考にしてみてくださいね。

関連ページ


 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。