クロロフィル豊富なピーマンは悪玉コレステロールを下げ、血管の病気を防ぐ成分が充実

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ピーマン夏野菜の代表ともいえるピーマンは、色鮮やかで様々な料理に使用でき、家庭でもよく使われる野菜の一つです。緑黄色野菜に分類されるため、ビタミン類が特にたくさん含まれており、栄養価が高めになっています。

このピーマンの緑色の秘密はクロロフィルという色素成分によるもの。クロロフィルはただ色を付ける役割をしているだけではなく、健康にとって良い働きをしており、コレステロールを低下させる作用も持っているのです。

それでは、ピーマンに含まれる様々な栄養素についてまとめ、クロロフィルが悪玉コレステロールを下げるメカニズムなどについて解説していきます。

ピーマンってどんな食べ物?

ピーマンは唐辛子の仲間で、品種改良によって辛味をなくし、大型にしたものです。苦味が特徴の野菜で、子供の嫌いな野菜の代表とも言えますが、加熱をすることで苦味が和らぎます。カラフルで大きなピーマンは、肉厚な実を持ち、赤や黄、オレンジなど様々な色で楽しむことができます。

料理法としては炒め物がメインですが、肉詰めや揚げ物、和え物など様々で、薄く切れば生のままでサラダなどに加えて食べることもできます。加熱をしても鮮やかな色を保つことができるので、料理の彩りにも重宝する野菜です。

ピーマン1個(40g)の食品成分

エネルギー(kcal) 9

たんぱく質(g)

0.4
脂質(g) 0.1
炭水化物(g) 2.0
ナトリウム(mg) 0
カリウム(mg) 76
カルシウム(mg) 4
鉄(mg) 0.2
銅(mg) 0.02
βカロテン(μg) 160
ビタミンE(mg) 0.3
ビタミンK(μg) 8
ビタミンB1(mg) 0.01
ビタミンB2(mg) 0.01
ナイアシン(mg) 0.2
ビタミンB6(mg) 0.08
ビタミンC(mg) 30
食物繊維(g) 0.9

ピーマンはビタミンCが多く含まれているのが特徴で、その量はレモン1個分に相当します。ピーマン1個で摂れるビタミンCの量は、1日に必要な量の約40%にもなります。

ピーマンが悪玉コレステロールを下げるメカニズム

クロロフィルの働き

クロロフィルは葉緑素とも呼ばれ、植物の細胞の葉緑体の中に含まれるもので、太陽の光を浴びて有機物を産生する光合成を行っています。

クロロフィルには血中のコレステロールを下げ、血液をサラサラにしたり、血圧を低下させる効果があります。クロロフィルによって血中の脂質がコントロールされ、正常に働くことが報告されています。

コレステロールが低下すると、動脈硬化のリスクを減らし、脳血管疾患や心疾患などの命に関わる病気予防にも繋がりますし、血液の循環が良くなり、代謝を改善するのでダイエットにも効果的です。

その他にも、抗酸化作用によるガンや老化予防、老廃物を排出するデトックス作用、整腸作用、貧血予防などの様々な働きがあります。

香り成分ピラジンの役割

ピーマンの独特の香りは、ピラジンという物質によるものです。このピラジンには、血小板の凝縮を抑えて、血栓ができるのを防ぎ、血液をサラサラにする働きがあります。

血液をサラサラにしてくれるので、血流改善による冷え性の改善や、代謝促進によるダイエット効果も期待できます。ピラジンは種やワタなどの、苦味が多く、捨てる部分にたっぷりと含まれていますが、思い切って全て使ってみるのもオススメです。

豊富に含まれる抗酸化物質

紫外線や喫煙、ストレスなどによって、体の中に活性酸素が増え、これが酸化されると過酸化脂質となり、ガンや生活習慣病などの原因となります。この活性酸素の発生を抑え、さらに細胞の酸化を防止する働きを持つ成分のことを抗酸化物質といいます。

クロロフィルもその一つですが、ピーマンには他にも、ビタミンCやビタミンE、βカロテンなどの抗酸化物質が含まれており、様々な病気の予防に役立っています。

悪玉コレステロールが高い人に適したピーマンのとり方

調理法について

青椒肉絲ビタミンCは、熱に弱い性質を持っているのですが、ピーマンのビタミンCはフラボノイドの作用により、他の野菜に含まれているものと比べて、熱に強いといわれています。しかし、ビタミンCは水溶性であるため、切ってから水で洗うと、切り口から栄養素が損失します。なるべく丸ごと洗うようにし、炒める時間も短めにしましょう。

また、抗酸化物質であるβカロテンは、油と一緒に摂取することによって吸収率がアップします。ピーマンが炒め物に多く使用されているのは、加熱によって苦味が減り、食べやすくなるという理由もありますが、栄養学的に見ても、理にかなった調理法といえます。

適量について

一番多く含まれるビタミンCに注目すると、ピーマンを2個食べれば、1日に必要な量を摂ることができます。ビタミンCは過剰に摂取しても、不要な分は排出されるため、とりすぎになる心配はありません。

緑黄色野菜は1日に120g程度摂取すると良いとされていますが、ピーマンのみでこの量を摂るよりも、他の野菜も組み合わせることで、色々な栄養素を摂ることができるようになります。 ピーマンは1〜2個までとし、その他の野菜も積極的にとり入れましょう。一つの食品をたくさん食べるのではなく、たくさんの食品を少しずつ食べることで、栄養バランスが整い、コレステロールの改善にも繋がります。

組み合わせると良い食品

ビタミンCは、鉄分の吸収をサポートしてくれます。鉄欠乏性貧血の人は鉄分だけを摂取するのではなく、ビタミンCも一緒に摂ることをオススメします。

また、ビタミンCの働きの一つに、たんぱく質から作られるコラーゲンの生成を助ける働きが挙げられます。コラーゲンは肌や骨の生成や、血管を丈夫に保つ働きもしています。たんぱく質と一緒にビタミンCを摂ることで、よりコラーゲンの生成が活発に行われます。

結論

ピーマンには、コレステロールを下げるクロロフィル、血栓を予防するピラジンと、血液をサラサラにする成分が含まれています。その他にも、抗酸化作用を持つビタミン類が豊富に含まれるので、動脈硬化を予防し、心疾患や脳血管疾患のリスクを減らしてくれます。

栄養素を効率よくとり入れるためにも、ピーマンは丸ごと洗ってから使う、油と一緒に炒めるなど、調理のポイントに気をつけながら使用してみましょう。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。