グレープフルーツはコレステロールを下げる?上げる?

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1431_4グレープフルーツは柑橘系の果物で、生で食べるだけではなく、ゼリーやグミなどのお菓子やジュースなどに加工されています。

酸っぱい味が特徴的で、オレンジやみかんのような他の柑橘系と比較してもその酸味は断然高いでしょう。

梅干しやレモン、酢など、他の酸味のある食品が健康にとって良いというイメージがあるように、グレープフルーツに対しても同じような印象を持つ人は多いでしょう。

それでは、グレープフルーツを食べることで私たちの体にどのような効果をもたらしてくれるのかについて栄養成分を調べながら説明していきます。

さらに、気になるコレステロールとはどのような関係性があるのかという点も見ていきましょう。

グレープフルーツってどんな食べ物?

グレープフルーツはミカン科に属し、ブンタン類の一種です。ぶどうのように木に実るため、このような名前が付きました。果肉の色は一つではなく、ルビーや淡い紅色、淡い黄色などがあります。

グレープフルーツの生産地は主に中国で、その次にアメリカと続きます。日本で売られているものはほとんどが輸入品です。旬の時期は産地によって異なるため、1年中スーパーなどで見かけることができます。

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グレープフルーツは形が丸く整っていて、ずっしりと重みがあるもの、果皮に凹みが少なく色鮮やかなものが美味しいとされています。

薬との関係

グレープフルーツを食べる時に、注意しなくてはならないのが薬との相互作用です。グレープフルーツに含まれる天然フラボノイド成分が、薬を代謝する酵素の力を抑えてしまうことがあるのです。そのため薬によっては効き目を良くしすぎてしまうので、副作用が出てしまうことがあります。

グレープフルーツと飲み合わせの悪い薬は高血圧や脂質異常症、睡眠障害、てんかんなどの薬です。これらの既往症があり、薬を処方されている場合はグレープフルーツを食べる前に医師に相談しましょう。

それでは、グレープフルーツ(1個=210g)の栄養価についてみていきましょう。

1.エネルギー量・水分・主要栄養素

エネルギー 80 kcal
水分 178 g
たんぱく質 1.89 g
脂質 0.21 g
炭水化物 20.2 g

2.ミネラル類

ナトリウム 2.1 mg
カリウム 294 mg
カルシウム 31.5 mg
マグネシウム 18.9 mg
リン 35.7 mg
0 mg
亜鉛 0.21 mg
0.08 mg

3.ビタミン類

βカロテン当量 0 μg
ビタミンD 0 μg
ビタミンE 0.63 mg
ビタミンK 0 μg
ビタミンB1 0.15 mg
ビタミンB2 0.06 mg
ナイアシン 0.63 mg
ビタミンB6 0.08 mg
ビタミンB12 0 μg
葉酸 31.5 μg
パントテン酸 0.82 mg
ビタミンC 75.6 mg

グレープフルーツの香りには食欲を抑制する働きがあります。栄養成分を見ても、カロリーや脂質が低く抑えられているので、ダイエットの時にも役に立つ果物ということがわかります。

特に多く含まれている栄養素

ビタミンC → 抗酸化作用があり、免疫力をアップさせます。皮膚や粘膜の健康を保つ働きもしています。
ビタミンB1 → 糖質の代謝をサポートし、神経や筋肉の働きを正常に保つ働きをしています。
カリウム → 体内の浸透圧を維持し、血圧を下げる働きがあります。また、むくみの改善にも効果的です。

グレープフルーツはコレステロールを上げる?下げる?

1431_2グレープフルーツの効果としては、美肌効果・免疫力アップ・ダイエット・ストレスの緩和などが挙げられます。

これらは主にビタミンCの作用によるものといえますが、他にも体に良い成分が含まれています。

グレープフルーツに含まれている「ペクチン」と呼ばれる水溶性食物繊維は、食べ物に含まれるコレステロールが体内に吸収されるのを抑制してくれます。これにより、血中のコレステロールを下げ、生活習慣病である高血圧や循環器疾患の原因となる動脈硬化を予防してくれるのです。

水溶性食物繊維のペクチンとは?

食物繊維には2種類あり、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分けられます。この2つの特徴を知ることで、さらに体にとって効果的な使い分けをすることができます。

水溶性食物繊維
果物や野菜に多く含まれるペクチンや海藻類に多く含まれるアルギニン、こんにゃくに含まれるグルコマンナンなどがあります。栄養成分の吸収を緩やかにし、コレステロールの吸収を抑制するだけではなく、血糖値を下げる、腸の粘膜を守り善玉菌を増やすなどの働きがあります。

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不溶性食物繊維
水に溶けない食物繊維で、きのこやナッツ類、切り干し大根など、よく噛む必要がある食品に多く含まれています。食べ過ぎを防ぎ、満足感を得られることからダイエットに向いており、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進するため便秘の解消にも効果的です。

グレープフルーツに含まれるペクチンは、体内で胆汁酸やコレステロールが吸収されるのを防ぎます。また、腸内環境を整えることで免疫力をアップさせ様々な病気を防ぐだけではなく、血糖値の上昇や高血圧の予防にも効果的な素晴らしい栄養素です。

コレステロールが高い人に適したグレープフルーツのとり方

グレープフルーツばかりを食べていると、もちろん栄養素の偏りが生じてきます。適量を守ることで、体に悪影響なく効果的な作用を得ることが可能になります。どんな食材でも食べ過ぎには気を付けることが健康維持のために必要なのです。

1日の摂取量の目安

厚生労働省が推奨する1日の果物の摂取目安量は200gとされています。グレープフルーツの1個の重さは約200gですので、1日1個の摂取を目安にすると良いでしょう。
または、より幅広い栄養素の摂取ができるように、1日1/2個とし、残りの100gを他の果物で補うという方法でもOKです。

オススメの食べ方

1431_5グレープフルーツは生のままで食べるのが栄養素の損失が少なく一番良い食べ方です。そのまま切って食べるのも良いですし、ヨーグルトに混ぜたりしても美味しく食べれます。

加工されている市販のジュースは、栄養成分が十分とは言えないので、自分で絞って生のジュースを作るのも良いでしょう。

結論

グレープフルーツは一年中購入することができ、安価で手に入れやすく身近な果物です。ダイエットや糖尿病、高血圧の予防だけではなく、コレステロールを低下させる効果もあり、非常に栄養効果の優れた果物であると言えます。

グレープフルーツをとり入れることでコレステロールが低下するのは、ペクチンという水溶性食物繊維の作用によるものでした。食物繊維には水溶性と不溶性のものがあり、それぞれの特徴を活かして使い分けをすることで、体にとってさらに効果的なものとなるでしょう。

グレープフルーツの目安量は1日1/2〜1個です。1/2個にするときは他の果物と組み合わせて、1日の果物の摂取総量200gを目安としましょう。市販の果物ジュースは手軽に飲めて便利ですが、加工の段階で栄養素が損失してしまっている可能性もあります。そのままの栄養素を全てとり入れられるよう、生のままの摂取をオススメします。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。